ひさびさの「投資工学の読書のすすめ」ですが,いい本を読んだので,ご紹介させていただきます。
わざわざ私が指摘するまでもなく,日本国の家計は火の車です。
2017年の政府の一般会計予算97兆円のうち,税収等でまかなっているのは63兆円にすぎず,残りの34兆円は国債等の借金でまかなっているのです。
日本国の借金は約900兆円もあります。
わかりやすくみなさんの家計に翻訳してみると,
手取り年収630万円の家庭が,毎年340万円借金して,970万円を毎年消費しているようなイメージです。
そして,借金が9000万円あるという状態のイメージです。
FPの私なら,というかFPでない方でも誰でもわかると思いますが,
こんな借金漬けの家庭はそうそうにつぶれてしまいます。
家計相談に来られても,「弁護士さんのところへ行って,破産申し立てしなさい」としか言えません(笑)。
ただ,「日本の財政破綻するに違いない」と考えた金融業界のトレーダーたちは,日本円の暴落にかけた投資をしてきましたが,それで成功したトレーダーは今のところいませんね。
ちょっと一安心できましたでしょうか。
しかし,やっぱり,どう考えても,こんな財政状態の国が長続きするとも思えません。
そんな心配をしている,そこのあなたへ,ぜひ読んでほしい本です。
この本は,巷によくある,
「日本の財政やばいから,外貨投資しよう!!」
「円は価値が暴落するから,ローン大きく組んで,不動産投資しておこう!」
「年金破綻は確実なので,個人で保険に入って,年金分を積み立てよう!!」
などという,いたずらに不安感をあおって,不必要な投資を勧めるものではありません。
しっかり冷静に,財政破綻するとどのような変化が日本に起こるのか,
財政破綻までの道のりはどのようなものになるのか,
財政破綻に備えて,個人がとっておくべき手段はなんなのか,
について,教えてくれます。
はっきり言って,このブログを読んでいる方は若い方が多いと思うので,言っておきますが,
このブログを読んでいる方が生きている間には,日本の財政が傾く日が来ると,私は思っています。
しかし,別に財政が傾いても,戦争のようなめちゃめちゃな状態にになるわけではありません。
私たち,個人ができる資産防衛をしておくことが,大切であり,国家破産にそなえる手段は,その程度で構わないのです。
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