これまでたくさんの投資先を紹介してきた投資各論シリーズですが,ここにきて,とても大事な投資先の紹介をするのを忘れていたことを思い出しました(笑)。
今回ご紹介するのは,外国債券です。
この外国債券には,外国企業の社債と,外国の国債の2種類があります。
このうち,みなさんのような個人が簡単に投資できるのは,
外国の国債(外国債)ですので,今日のテーマは外国債にしたいと思います。
日本で購入できる外国債には,いくつかの国があります。
たとえば,
アメリカ,ドイツ,フランス,オーストラリア,,,,,などなど,いくつも種類があります(証券会社によって取り扱っている商品に違いがあります)
この中で,最もポピュラーな外国債は,アメリカ国債,いわゆる米国債です。
そして,米国債への投資は,知る人ぞ知る,かなりおすすめな投資となっております。
ただ,みなさん,これまで米国債投資をしようと思ったことありますか?
米国債投資について,やろうと思ったことない方が多いのではないでしょうか?
多くの人が米国債投資に興味を持たない理由は,証券会社に手数料があんまり入らないから,証券会社が積極的に宣伝しないためです。
これまで負けない投資工学でたくさん説明してきたとおりですが,
金融機関は自分たちに手数料があまり入らない商品を積極的に売ろうとはしません。
つまり,米国債投資には,日本の個人向け国債同様,原則購入手数料はかかりませんので,販売する証券会社にはうまみがないのです。
また,米国債投資は,顧客が一度買ったら,満期まで保有を続けてしまうので,株式や投資信託のように回転売買を行ってはくれません。
つまり,手数料を金融機関に入れてくれなくなってしまうのです。
証券会社は,「米国債なんて買うくらいなら,外国へ投資する投資信託買ってくれ!」って思ってます。
米国債などの外国債は,日本の個人向け国債と異なり,利回りが非常にいいです(商品によって違いますが,3%超のものもあります)
また,購入時に利回りが確定する(外貨ベースで)ので,リスクもそこまで大きくはありません。
ここまで外国債投資のメリットを述べてきましたが,当然デメリットもあります。
デメリット① 為替リスク
当たり前ですが,外国債は外貨ベースなので,購入時より売却時が円高になっていたりすると,利回りなんて吹っ飛ばすくらいの為替損が出たりします。
ただこの点は,満期に外貨を受けとる際に,外貨MMFで受け取ることができれば,円安になってかれ円と交換するということができるので,リスクヘッジがある程度可能です。
デメリット② 為替手数料
先ほど,金融機関は手数料をあまり取れないと言いましたが,もちろん全く手数料がないわけではありません。
円で外国債を購入する場合,円を外貨に交換する必要がありますが,当然そこに為替手数料が発生します。
なお,数ある外国債の中では,米国債が圧倒的におすすめなのですが,その理由は3つです。
1 数が多い
複数の証券会社が扱っており,世の中でも一番売れている外国債です。
2 換金が容易
世界一の大国アメリカの国債ですので,購入希望者も多いので,換金性も高いです。
もし,変な途上国の国債を買ってしまうと,売りたいときに中々良い値段で売れない,なんてことにもなりかねません。
3 為替リスクも比較的小さい
途上国の通貨は価値が変動しやすく,為替リスクが大きいです。
一方,アメリカドルの場合,もちろん為替リスクはありますが,数年で価値が半分になったりというドラスティックな変動は考えにくいです。
最後になりましたが,私が外国債をお勧めする最大の理由は,
資産を円ベースのものひとつだけにしておくのは,いざというときのリスクが大きいことです。
円の価値の下落(近い将来,財政危機が日本を襲い,日本国債の暴落はいつの日かやってくるかもしれません)というリスクのヘッジという意味合いも込めて,皆さんも外国債,特に米国債への投資を考えてみたらいかがでしょうか?
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2018年2月11日日曜日
2018年2月4日日曜日
第4章 投資各論2ー5 企業の価値っていったい何?株価?
前回までのReview 「第4章 投資各論2ー4 株主優待に騙されない!」
さて,今回は,ブログのタイトル「投資工学」にちなみ,少し理論的な面の説明をしたいと思います。
これまでも説明してきた株式投資のコツたる「株の三原則」とは,以下の3つです。
その1 長期保有する
その2 PBRが1倍以下の株を買う
その3 配当利回りが2.0%以上の株を買う
では,そもそも,なぜPBRと配当利回りが大事なのでしょうか?
それは,本来の企業価値というのは,
現在価値(ストック) + 将来利益(フロー)
で表せるからです。
投資用のマンションを買うときをイメージしてほしいのですが,
①購入してすぐその不動産を売却したとき,そもそもいくらになるのか,というストックの話
②購入後,毎年いくらの家賃収入(費用を引いた純額)をもたらすのか,というフローの話
を考えて,投資用マンションを買うか買わないか,みなさん決めるはずです。
たとえば,毎月30万円ものフローを生み出すとしても,購入価格が10億円であったら,割高で買いませんよね?
たとえば,購入価格かリーズナブルであっても,家賃収入より修繕費用の方が多くかかってしまうようなマンションは買いませんよね?
株式投資も同じことです。
チャートだけを見て売り買いする株式トレードはナンセンスだと私は思っていますが,
その理由は,①ストックの理由しか見ていないトレードだからです。
もちろん,その日のうちに買って売る,というような短期売買の場合,ストックのみに着目してもかまいません。
しかし,負けない投資工学のモットーたる長期投資の場合には,必ずストックのみでなく,②フローに着目する必要があるのです。
なお,ストックの指標たるPBRも,フローの指標たる配当利回りも,株価の影響を受けるので,割高,割安を判断しやすいという利点もあります。
株式というのは,企業の一部を買う行為です。
企業の価値とは,企業がこれまでに築きあげてきたモノ(ストック)と,これから築くモノ(フロー)なのです。
Next 「第4章 投資各論3 投資信託」
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さて,今回は,ブログのタイトル「投資工学」にちなみ,少し理論的な面の説明をしたいと思います。
これまでも説明してきた株式投資のコツたる「株の三原則」とは,以下の3つです。
その1 長期保有する
その2 PBRが1倍以下の株を買う
その3 配当利回りが2.0%以上の株を買う
では,そもそも,なぜPBRと配当利回りが大事なのでしょうか?
それは,本来の企業価値というのは,
現在価値(ストック) + 将来利益(フロー)
で表せるからです。
投資用のマンションを買うときをイメージしてほしいのですが,
①購入してすぐその不動産を売却したとき,そもそもいくらになるのか,というストックの話
②購入後,毎年いくらの家賃収入(費用を引いた純額)をもたらすのか,というフローの話
を考えて,投資用マンションを買うか買わないか,みなさん決めるはずです。
たとえば,毎月30万円ものフローを生み出すとしても,購入価格が10億円であったら,割高で買いませんよね?
たとえば,購入価格かリーズナブルであっても,家賃収入より修繕費用の方が多くかかってしまうようなマンションは買いませんよね?
株式投資も同じことです。
チャートだけを見て売り買いする株式トレードはナンセンスだと私は思っていますが,
その理由は,①ストックの理由しか見ていないトレードだからです。
もちろん,その日のうちに買って売る,というような短期売買の場合,ストックのみに着目してもかまいません。
しかし,負けない投資工学のモットーたる長期投資の場合には,必ずストックのみでなく,②フローに着目する必要があるのです。
なお,ストックの指標たるPBRも,フローの指標たる配当利回りも,株価の影響を受けるので,割高,割安を判断しやすいという利点もあります。
株式というのは,企業の一部を買う行為です。
企業の価値とは,企業がこれまでに築きあげてきたモノ(ストック)と,これから築くモノ(フロー)なのです。
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