2018年3月31日土曜日

第6章 リスクマネジメント5  入ってはいけない生命保険

 前回のReview 「第6章 リスクマネジメント4 第三分野の保険,いらない保険

さて,今回は,入ってはいけない生命保険について,説明したいと思います。

先に結論だけ述べておきますと,

生命保険のセールスマンが売ってくる生命保険は,すべて入ってはいけないと思っておけばOKです。



生命保険のセールスマンが売ってくる生命保険の特徴は,

1 やたら月々の掛け金が高い

2 途中解約した場合に戻ってくるお金(解約返礼金)が低い

3 外貨建てなど,複雑なスキームになっている

4 「貯蓄ができる」がキャッチコピー

のうちの,複数に該当することが多いです。

該当する項目が多いほど,入ってはダメな生命保険と言っていいでしょう。


これらの特徴のデメリットについて,順に説明します。

1 やたら月々の掛け金が高い

セールスマンは,生命保険の販売手数料で生計を立てています。

その販売手数料は,基本的には保険の価格によりますので,セールスマンには,保険料の高い商品を売る動機があるのです。


2 途中解約した場合に戻ってくるお金(解約返礼金)が低い

これは,セールスマンが売ってくる保険に限りませんが,解約返戻金を低くおさえることで,解約しようと思わせないようにしています。

サンクコストバイアス(すでに投下した資本が気になって,以降の投資しても結果的に存するにも関わらず,投資を続けてしまう心理のこと)もあり,契約を続けてしまう人間の心理を利用しています


3 外貨建てなど,複雑なスキームになっている

外貨建てにすることで,生命保険会社は為替手数料も受け取ることができます。

また,外貨が絡むと,損得計算が複雑になってよくわかわらなくなり,手数料をあまり気にしなくなってしまいます。

複雑なスキームにして,我々に理解できないようにして,手数料をぼったくるのが流行っているので,要注意です。


4 「貯蓄ができる」がキャッチコピー

保険で貯蓄するとか言っている人は,アホです。

貯蓄したいなら,定期預金でも,投資信託でも,なんでも積立で行えば十分です。

上述のとおり,生命保険は解約返戻金が少ないので,いざお金が必要になったときに引き出しにくいので,いざというときの貯蓄として機能しません



以上のとおり,セールスマンが売ってくる生命保険商品は,いまいちなことだらけです。

皆さんも生命保険の勧誘をされた際は,4つのポイントにあてはまっていないか,十分検討してみてください。

最後に,マンションと一緒で,セールスマンが積極的な勧誘をしてくる商品は,たいていロクでもないものが多いです。

本当にすぐれたものであれば,セールスマンの勧誘なんていらないはずなので。



サラリーマン投資家 ブログランキングへ

にほんブログ村 株ブログ サラリーマン投資家へ
にほんブログ村

2018年3月25日日曜日

投資工学の読書のすすめ 6 国家破産はこわくない

前回のReview 「投資工学の読書のすすめ 5 不動産投資の超基本


ひさびさの「投資工学の読書のすすめ」ですが,いい本を読んだので,ご紹介させていただきます。




わざわざ私が指摘するまでもなく,日本国の家計は火の車です。


2017年の政府の一般会計予算97兆円のうち,税収等でまかなっているのは63兆円にすぎず,残りの34兆円は国債等の借金でまかなっているのです。


日本国の借金は約900兆円もあります


わかりやすくみなさんの家計に翻訳してみると,


手取り年収630万円の家庭が,毎年340万円借金して,970万円を毎年消費しているようなイメージです。


そして,借金が9000万円あるという状態のイメージです。





FPの私なら,というかFPでない方でも誰でもわかると思いますが,


こんな借金漬けの家庭はそうそうにつぶれてしまいます。


家計相談に来られても,「弁護士さんのところへ行って,破産申し立てしなさい」としか言えません(笑)。





ただ,「日本の財政破綻するに違いない」と考えた金融業界のトレーダーたちは,日本円の暴落にかけた投資をしてきましたが,それで成功したトレーダーは今のところいませんね。
ちょっと一安心できましたでしょうか。




しかし,やっぱり,どう考えても,こんな財政状態の国が長続きするとも思えません。


そんな心配をしている,そこのあなたへ,ぜひ読んでほしい本です。



この本は,巷によくある,

「日本の財政やばいから,外貨投資しよう!!」

「円は価値が暴落するから,ローン大きく組んで,不動産投資しておこう!」

「年金破綻は確実なので,個人で保険に入って,年金分を積み立てよう!!」

などという,いたずらに不安感をあおって,不必要な投資を勧めるものではありません。


しっかり冷静に,財政破綻するとどのような変化が日本に起こるのか,


財政破綻までの道のりはどのようなものになるのか,


財政破綻に備えて,個人がとっておくべき手段はなんなのか,


について,教えてくれます。




はっきり言って,このブログを読んでいる方は若い方が多いと思うので,言っておきますが,


このブログを読んでいる方が生きている間には,日本の財政が傾く日が来ると,私は思っています。


しかし,別に財政が傾いても,戦争のようなめちゃめちゃな状態にになるわけではありません。


私たち,個人ができる資産防衛をしておくことが,大切であり,国家破産にそなえる手段は,その程度で構わないのです。




サラリーマン投資家 ブログランキングへ

にほんブログ村 株ブログ サラリーマン投資家へ
にほんブログ村