今回も引き続き,投資の失敗例を語りたいと思います。
失敗例その3 外貨預金をしてみたら
よく巷で言われていることですが,
「日本が破綻することに備えて,円以外の外貨をもちましょう」
「インフレに備えて,外貨投資を始めましょう」
「利息がゼロの円よりも,利回りのいい外貨に投資しましょう」
「外貨預金で3か月間利息5.0%もの利回り!」
なんてフレーズ,よく耳にしませんか?
このようなフレーズに乗せられて,外貨投資すると,どうなるのでしょうか?
たとえば,三菱UFJ銀行の窓口で,外貨預金の申し込みをすると,
米ドルで,片道(円→外貨)1ドルあたり1円の手数料がかかります。
豪ドルであれば,片道1ドルあたり2円の手数料がかかります。
確かに,外貨預金は円預金よりも利率が高いというメリットはあります。
特に豪ドルやニュージーランドドルは,年数パーセントの利回りなので,日本(0.01)の100倍以上の利回りです。
ただ,一見すると,利回りがいいので外貨預金がとってもお得な気がしますが,実際に計算すると,全然お得でないことが分かります。
たとえば,1豪ドル80円のレートであるとして,
100万円を豪ドルにすると,手数料を入れると1豪ドル82円という計算になりますので,
12195豪ドルと,2万4390円の手数料となります。
なんと,約2.4%の手数料を取られるのです。
この豪ドルを2年間運用すると,年利2%として,約490豪ドルの利息がつくので,
合計12685豪ドルとなります。
これを円に戻すと,手数料を換算すると1豪ドル78円なので,98万9430円となります。
………
あれっ?
なんか2年も投資して,年利2%で運用しているのに,元本下回ってんだけど,,,,,しかもレートが変わらないままなのに,,,,
もし円安になってたら,さらに損失増えちゃうじゃん!!
と,いうことなのです。
外貨預金は,銀行に払う為替手数料が大きすぎて,利回りの良さを書き消してしまうのです。
結局,投資の一般原則のとおり,手数料の高い投資はやってはいけないのです。
そして外貨預金は,その手数料の高い投資の典型例です。
みなさんも表面上の利率に惑わされることなく,トータルのリターンを計算して,投資しましょう。
追伸
なお,最近はネットバンクとかで手数料の低い外貨預金もあるので,一概に外貨預金がダメなわけではないことを,付記しておきます。
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