前回までに,確定拠出年金の概要,掛け金の決め方について書いてきました。
今回は,確定拠出年金の掛け金を何に投資するのかについて,書きたいと思います。
■1 投資対象
投資対象は,主に以下の8パターンです。
1 銀行預金(元本保証)
2 保険(元本保証)
3 国内債券投資信託
4 海外債券投資信託
5 国内株式投資信託
6 海外株式投資信託
7 国内REIT投資信託
8 海外REIT投資信託
■2 元本保証商品への投資割合
まず,元本保証の資産に割り振る率を決めましょう。
確定拠出年金は,その運用利益が非課税となる点に大きなメリットがあります。
とすると,ほとんど運用収益が発生しない元本保証の投資では,確定拠出年金のメリットがあまりありません。(所得控除の節税メリットのみとなってしまいます。)
さらに,国内債券投資信託のように値段が大崩れしにくいものが,元本保証商品以外にもたくさんあります。
投資信託は,個別株式とは異なり,幅広く投資するため,いきなり価値がゼロになったりはしません。
また,確定拠出年金は60歳まで引き出せず,長期間の運用しかできません。
あなたが60歳になるときまでに,大きなインフレが起きてしまう場合,元本保証商品だと,実質的な価値が下がってしまいます。
一方,元本保証でない株式等の投資信託であっても,長期間購入・保有し続ければ,大きな値崩れの可能性は低いです。
従いまして,基本的には元本保証の商品の割合はゼロでOKです。
もっとも,50代の方であれば,元本保証で運用したい気もあるでしょうし,受取までの年数も長くはないので,元本保証の商品を入れてもいいでしょう。
従いまして,元本保証商品への掛け金の配分割合の目安は,40代までの方は0%,50代の方は30%,くらいのイメージで良いかと思います。
なお,元本保証には預金と保険がありますが,
投資商品の組み換えなどをする場合,預金の方が便利です。
保険の方が,若干利率が高いですが,このゼロ金利の昨今では,どんぐりの背比べなので,保険に投資はしなくていいかと思います。
次回は,投資信託へ投資する,掛け金の配分について説明したいと思います。
Next「第2章 節税3ー4 確定拠出年金の投資商品のベスト割合2」
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