2018年5月7日月曜日

誌上FP相談 CASE3 独身貴族青山さんの相談

前回のReview 「誌上FP相談 CASE2 新婚四ツ谷夫婦の相談3


さて,今回の相談者は独身貴族さんです。


CASE3 独身貴族青山さんの場合


独身貴族の青山さん。

大手損害保険会社に20年お勤めで,42歳。

気がるな独身生活が楽しく,結婚の意思はないとのこと。

全国転勤なので,家は購入せず,賃貸暮らしをしてきた。

現在の年収は1100万円もある高級取りなのに,この20年でためた貯金はわずか400万円。


特に株式投資などはやっていない。


社会人3年目に,生保レディの営業を受けたのをきっかけに,生命保険(終身保険。保険料月2万円)。


一人なので,老後資金を用意しなきゃいけない,何か金融商品に投資しなくては,と意識しだして,不安になって相談にやってきました。






相談内容


1 貯金がなかなかできないがどうしたら良いか


2 一人暮らしがずっと続くことになるが,家は購入した方が良いか


3 老後資金をためるために,何の投資を始めればいいいのか


順番に相談に回答していきましょう。


1 貯金がなかなかできないがどうしたら良いか 

年収が1000万を超え,一人暮らしにも関わらず,貯金が400万しかないのは,明らかに貯金不足です。


新社会人三田くんの相談でも言いましたが,天引き貯金をしましょう。


青山さんの収入(手取りが月約50万円)からしたら,毎月10万円は天引き貯金できるはずです。


すぐに銀行に行って,毎月給与口座から自動的に10万円定期預金に振り替える設定を行いましょう


2 一人暮らしがずっと続くことになるが,家は購入した方が良いか


全国転勤の多かった青山さんでしたが,

さすがに就職から20年以上たってきたので,転居を伴う異動は今後はなさそうとのことです。


テレビで独居老人の特集を見て,「大家がは老人に家を貸したがらない」ということを知って,不安に思ったこともあり,ワンルームマンションを購入しようか迷っているとのことです。




結論から言いますが,現状でマンションを購入することはおすすめできません。


まず頭金用の資金が不足していますし,なけなしの400万円を使ってしまうと,もしもの出費に耐えられず,家計に余裕がなくなってしまいます。


老後に家を借りられなくなる不安はわかりますが,少なくとも5年間でたくさん貯金して頭金を用意できてから,マンション購入は検討しましょう。


なお,今現在でも首都圏では空きアパートが多くなってきていますし,今後もその流れが続くでしょうから,将来は大家さんも「独居老人に家を貸したくない」なんて言えなくなってくると思います



3 老後資金をためるために,何の投資を始めればいいいのか


まず,生命保険は,せっかくこれまで積み立ててきたので,解約せずに,保険料を支払いつづけましょう。

私は,独身者であれば月5000円以上の生命保険は不要だといつもアドバイスしてますが,年収の多い青山さんであれば,支払い余力があるので生命保険に入ったままでも,問題ありません

また,今解約すると,払いこんだ保険料の6割程度の返戻金しかもらえないので,損してしまいますので。


高年収の青山さんであれば,厚生年金も将来月18万円程度もらえそうですし,退職金も2000万円程度もらえそうとのこと。


つまり,質素な暮らしができるのなら,過度に老後資金を気にする必要はありません。


ただ,青山さんはこれまで年平均20万円程度しか貯金できていないことを考えると,豪華な暮らしをしていると言え,現役のときと同じ感覚で老後も生活すると,すぐに預金が底をついてしまいます。


天引き貯金のためにも,老後の生活の安定のためにも,毎月の出費を抑えましょう。

老後の心配をして投資を始めるのは,それからでも遅くありません。


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