さて,今回は,ブログのタイトル「投資工学」にちなみ,少し理論的な面の説明をしたいと思います。
これまでも説明してきた株式投資のコツたる「株の三原則」とは,以下の3つです。
その1 長期保有する
その2 PBRが1倍以下の株を買う
その3 配当利回りが2.0%以上の株を買う
では,そもそも,なぜPBRと配当利回りが大事なのでしょうか?
それは,本来の企業価値というのは,
現在価値(ストック) + 将来利益(フロー)
で表せるからです。
投資用のマンションを買うときをイメージしてほしいのですが,
①購入してすぐその不動産を売却したとき,そもそもいくらになるのか,というストックの話
②購入後,毎年いくらの家賃収入(費用を引いた純額)をもたらすのか,というフローの話
を考えて,投資用マンションを買うか買わないか,みなさん決めるはずです。
たとえば,毎月30万円ものフローを生み出すとしても,購入価格が10億円であったら,割高で買いませんよね?
たとえば,購入価格かリーズナブルであっても,家賃収入より修繕費用の方が多くかかってしまうようなマンションは買いませんよね?
株式投資も同じことです。
チャートだけを見て売り買いする株式トレードはナンセンスだと私は思っていますが,
その理由は,①ストックの理由しか見ていないトレードだからです。
もちろん,その日のうちに買って売る,というような短期売買の場合,ストックのみに着目してもかまいません。
しかし,負けない投資工学のモットーたる長期投資の場合には,必ずストックのみでなく,②フローに着目する必要があるのです。
なお,ストックの指標たるPBRも,フローの指標たる配当利回りも,株価の影響を受けるので,割高,割安を判断しやすいという利点もあります。
株式というのは,企業の一部を買う行為です。
企業の価値とは,企業がこれまでに築きあげてきたモノ(ストック)と,これから築くモノ(フロー)なのです。
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