さて,前回までの株式の説明において,
株の三原則などの基本を説明してきました。
復習までに,株の三原則とは,
その1 長期保有する
その2 PBRが1倍以下の株を買う
その3 配当利回りが2.0%以上の株を買う
です。
この株の三原則を裏から申せば,
これら以外のものに目を奪われてはならない,ということです。
今回は,我々サラリーマン投資家が目を奪われがちな,株主優待つきの株式を見てみましょう。
たとえば,
日本マクドナルドホールディングス 【2702】
この株式には,みんな大好きマックの無料券が付いてきます。
中身としては,1年間に,セット12個分です。
1セット500円とすると,年間で6000円分のチケットがもらえる計算になります。
だからか,株価は非常に高めです。
株価 3175円 (執筆時2016年12月18日時点)
PBR 3.91倍
PER 111倍
配当利回り 0.94%
これらをみてわかるかと思いますが,相当割高です。
株の三原則のうち,2と3を全く満たしていません。
配当が1株当たり30円で,100株あたり3000円です。
そして,株主優待チケットを合わせると,実質9000円で,実質利回り3%とも考えることができます。
この実質価格を見て,株主優待ありの株が人気となっていますし,
株の情報誌などでは,「実質利回りが高い株!」などといった特集が組まれるので,さらに人気が出たりします。
でも,
ちょっと
まってください。
優待ありの実質利回りでも,3%です。そして,利回り3%の株はたくさんあります。
そして,株主優待は,いつでも会社は廃止できるのです。
実際,株主優待が廃止,改悪された企業はたくさんあります。
また,株主優待が良い企業は,業績が悪いにも関わらず,株価が高い会社が多かったりします。
実際,つぶれる前のJALは,ずっと経営が赤字だったのに,株主優待のおかげで株価が高めでした。
株主優待に目を奪われて株を買うと,ろくなことになりません。
株主優待に騙されず,きちんと価格を観察して,割安な株式を買いましょう!
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